2016年の台風が少ない上に遅い理由?今後いつ発生するか予想!

今回は、2016年の台風が少ない上に遅い理由…といった内容を初めとして、今後の台風はいつ発生するかを予想していきたいと思います。

さて、今年初の台風が観測されましたね。

毎年もっと早い時期に台風が発生しているのですが今年は、非常に遅かったです。

これまでの観測の中で歴代二番目に遅い台風一号となりました。

ちなみにこれまでの台風のランキングですと

  • 1位→1998年7月9日
  • 2位→2016年7月3日
  • 3位→1973年7月2日

トップスリーはこのようになっています。

7月に入って台風を観測したのが今年を含めて3回しかありませんが、どうして2016年の台風の観測は遅くなったのでしょうか。

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2016年の台風上陸が遅い理由

毎年5月後半あたりには台風が上陸しているわけですが、どうして今年は上陸するのが遅かったのか。

その理由は「インド洋の温度」が関係しています。

去年に比べて今年のインド洋の海面温度が非常に上昇しています。

それによってインド洋もとい海から大量の水蒸気が発生→上昇気流が多く発生することによってインド洋周辺に空気がより大量に送り込まれます。

これが原因でフィリピン海周辺では北東風の力が強くなるのです。

そのため、フィリピン海周辺では、高気圧が強くなってしまい台風の種である「積乱雲」が溜まりにくくなっている→台風が発生しにくい。

もっと簡単に言えば

  • インド洋の海面温度が高い→積乱雲がチャージされにくい→台風が起きにくい

かなり乱暴な表現の仕方ですが、だいたいこんな感じですね。

つまり、今回の台風が遅くなった根本的な大きな原因は「インド洋の海面温度の上昇」ということになります。

ではどうして平年よりもインド洋の温度が上がってしまったのでしょうか。

インド洋の海面温度が上昇した理由

海の温度が上昇する要因は太陽エネルギーと言われています。

そのため、その年の晴天率が高いことが原因で海面温度が上がることも考えられます。

しかし、「エルニーニョ現象」という言葉を耳にしたことは無いでしょうか?

そうです。このエルニーニョ現象こそインド洋の海面水温が上昇した事に深く関係があるのです。

エルニーニョ現象とは、簡単に言えば太平洋赤道域付近の海面水温が高くなることです。

この現象は一昨年あたりからずっと続いていましたが、今年になって徐々に収まってきました。

エルニーニョ現象が終りを告げたタイミングで共通して言えるのが、インド洋の海面水温が高くなるということ。

過去にも同じ例が見られました。

まさに今年はエルニーニョ現象が終りを告げる年ですから、専門家の間でも今年はインド洋の温度が上昇する可能性があると見込まれていたわけですね。

 

他にも地球温暖化によって海面温度がアップすることも危惧されています。

台風の観測が遅くなった原因はインド洋でしたが、日本の海面水温が上がってしまうと「猛暑」・「厳冬」になります。

  • 「夏」海面が空気を温める→気温を上げる
  • 「冬」低気圧が発生→大陸との気圧差が出て北西風が強く吹く

2016年の台風が少ない理由

では次に2016年の台風が少ない理由についてお伝えしていきます。

今年の台風が遅いことから、数も少ないと感じる方もいらっしゃると思います。

冒頭でお伝えした「1998年」・「1973年」に発生した台風も第一号の観測は7月に入ってからでした。

これらに共通して言えるのが平年よりも台風の数が少なかったということ。

通常年間を通して発生する台風の数は平均して「25」程度。

しかし、それらの年を見てみると発生した台風の数は「13~23」程度となっており平年よりも少ないことが分かります。(1998年に関しては31回と多かった)

つまり、海面水温が高い年は、台風の観測が遅く数も遅い…という傾向にあるわけです。

そのため、2016年も台風の数は平年よりも少ないと予想されているのです。
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今後の予想

2016年は全体的に台風の数が少ないと予想されている年ですが、点々と台風が発生するのではなく、7月から9月にかけて集中して台風が上陸するのではないかとも言われています。

まぁ、夏場に台風が発生しやすくなるのは当たり前ですが、平年よりも台風が立て続けに上陸してしまってはお出かけにかなり影響してしまうのでやめてほしい限りですよね。

では、「エルニーニョ現象が終息→その夏のインド洋海面水温が上昇」した年の台風発生のデータを参考にして、2016年の台風発生を簡易的に予想していきたいと思います。

まずはその条件にあった年ですが以下となります。

  • 1983年→年間発生数14
  • 1992年→年間発生数16
  • 1998年→年間発生数31
  • 2010年→年間発生数23

やはり1998年が異常に多かったことが分かりますね。

一応エルニーニョ現象が終息かつ、インド洋の温度が上昇した年ですのでデータに含めていきます。

平均すると年間約21ですね。ちなみに平年は25~26回程度発生しています。

では、6月~9月間の発生回数を見ていきましょう。

6月 7月 8月 9月
1983年
1992年
1998年
2010年

平均すると

  • 6月は月に1回発生するかしないか程度。(平年は約2回)
  • 7月は月に2~3回発生する程度。(平年は約4回)
  • 8月は月に5回発生する程度。(平年は約6回)
  • 9月は月に4回発生する程度。(平年は約5回)

6月~9月のそれらの平均値をの合計すると…4か月間で12.6回

といった感じですね。

平年と比べると月に1~2回の違いが出ています。

ずっと気になっているかと思いますが、この平均を上げているのは、1992年の存在ですよね。

全体的な発生回数も平年より上ですし、この年を除外した物も出してみましょう。

6月 7月 8月 9月
1983年
1998年
2010年
平均 0.3 4.3 3.6
  • 6月は月に1回発生するかしないか程度。(92年度除外前は約1回)
  • 7月は月に2回発生する程度。(92年度除外前は約2~3回)
  • 8月は月に4回発生する程度。(92年度除外前は約5回)
  • 9月は月に4回発生する程度。(92年度除外前は約4回)

6月~9月のそれらの平均値をの合計すると…4か月間で10.2回

あまりにも回数が多かった92年を含めた場合は4カ月で約13回、含めなかった場合は約10回というデータになりました。

そして、平年の4か月間の台風発生回数は「16回」です。

どちらにせよ3回以上は発生回数が少ないという結果になっていますね。

 

さて、これらの推移を踏まえて今年の6月~9月間の台風発生を予想すると12回以下になると筆者は考えます。

既に7月に入ってしまっているわけですが、データだけ見て予想するとこんな感じではないでしょうか。

8月になると発生回数が若干上昇しますが、平年に比べて台風が少なくお出かけの予定が崩れにくい夏になるのではないかと思います。

最後に

今回は、2016年の台風が少ない上に遅い理由…といった内容を初めとして、今後の台風はいつ発生するかを予想していきました。

今年の夏は台風が少ないことは予想できますが、後はどれだけの勢力をもった台風が訪れるかが気になるところですね。

これに関しても後日考察していきたいと思います。

それでは最後までご覧になっていただきありがとうございました。

One Response to “2016年の台風が少ない上に遅い理由?今後いつ発生するか予想!”

  1. 神山あけみ より:

    台風の名前ですが………誰が決めるのですか?

いつもコメントして頂きありがとうございます!

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